名前が変わるということ

結婚して8ヶ月。
会社では、当時ちょうど異動したばかりというのもあって新姓を名乗ることにした。
名前を変えるってどういうことか？ どれくらいめんどうくさいか？ アイデンティティーに影響はあるか？ というのを体験してみたかった。

事務的な手間は、相当なものだった。会社の問題かもしれん。

まず?慶弔届というのを書いた、これによりお祝い金がもらえ、式に花や祝辞を届けてもらえる。同じ書類で、社内掲示板で公開するかどうかも選択できる。
私は、最初の部署で社内のいろいろな拠点に知人ができたので、公開にしておきました。電話をくれた人もいたので嬉しかったよ。

続いて?社員諸変更届。これにより、定期代や振込口座を変更してもらえます。

就業マニュアルに記載があるのはこの二つだけ。
?社員証?名刺は、誰もなんとも言ってくれないので自分で用意。
次が?メールアドレスや、?システムのID。これも言わないとそのままでした。
メールは、社内で名乗っているのと異なると相当不便。

最後の落とし穴は?保険証?年金手帳。
普段気にしないんだけど、いざというときとても困る。私の場合は12月に怪我したとき、ハッ！ となったよ。
全部総務管轄なのに、本人が問合せするまで放っておかれた感は非常に色濃く漂いました。

加えて、銀行口座・携帯電話・クレジットカード・パスポート・免許証など、名義を変えるべきものはいろいろあるわけで、窓口は昼間しかあいてないとこが多いし、結婚休暇がつぶれてしまうで。名前を変えて働く人には不親切な世の中。
これでは多くの女性は文句も言いたくなるよなー。

ちなみに我々には、私の旧姓をだいちが名乗るという選択肢もあった。一応。
でも、絶対に周りからあれこれ言われるのがわかっているのでやめた。
特に私のほうがだいちより、一つだけど年上だしさ。ちょっとだけど年収高いし、それで私の姓を名乗ったら、「尻に敷かれてるんだね」と言う人が増えるでしょう。
・・・キャラ的にもそう見えるしさ。

ここでアイデンティティの話に移る。
私の感覚では、名前は両親からもらった私の一部だけど、名字って「家」の名前だから、別に私自身のアイデンティティが奪われる気はしない。
むしろ、好きな人の名前になれてうれしい〜。これ、本気。
会社で名乗るのもすんごくすぐなじんだ。

ただね、両方使い分けなければいかんというときが、なんとなく違和感があるの。
たとえばパスポートは、名義変更はできるけどサインは訂正できない。海外旅行では旧姓。とかさ。
私はクレジットカードの変更がまだで、クレジット払いのとき旧姓なんですよ。これがねえ、もう日常は使っていない姓だけに、「ああっ引き裂かれている」みたいに思うんだけど。
会社で旧姓の人、結構平気になっちゃうものなのかな？
最近、サザエさんはこの点がすごいと思うようになった。だって、新姓なのに、家で電話取るときは旧姓だもん。

結論。
事務手続が面倒くさくて、有給もいっぱい使っちゃって、私だけこんな大変で不公平！ と思いつつ、その代わり好きな人の名前で新しい家庭を作るダイナミックな感じが実体験できるのはとても貴重じゃね。
これで離婚したらまた名前が戻るわけで、つれづれと考えるねたになってしまうね。